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山南敬助、そして土方歳三との関係~秋山さんの小説より~

先日、記事にした堺雅人さんの「出雲の阿国」を観るにあたり、予習をしておこうと思いまして、10日程前に図書館にて、有吉佐和子さんの「出雲の阿国 上・下巻」を借りてきました。その時に、秋山香乃さんの『総司 炎の如く』(日本放送出版協会)があったので、一緒に借りてきました。

と言うわけで、堺さん、すみません!!「出雲の阿国」は、1月13日まで時間がありますので、『総司 炎の如く』の方を先に読みました。昨日までは3分の1ほどしか読めていなかったのですが、昨夜、一気に最後まで読みました。

私はこの方の山南敬助の描き方が好きなんです。
初めて読んだのが、『新選組藤堂平助』で、次が『近藤勇』でした。どちらも山南敬助が表舞台に立てなくなった理由、脱走することになった原因など違いますが、山南敬助のことを大事に描いてくれているな~と感じられます。
今回の『総司 炎の如く』もこれまでの2冊とはまた違った描き方をしており、それで読みたいという衝動にかられて借りてきた次第です。

この方については殆ど知らないのですが、『歳三 往きてまた』でデビューされたことを考えると、新選組の中ではやはり土方歳三が好きなのでしょうか?
これまで読んだ三冊とも、山南敬助と土方歳三の関係が好きです。そして山南敬助が脱走・切腹する理由、そしてその場面の描き方がいいです。
ただこれは山南敬助ファンから見た感想であり、新選組ファンとして客観的に読むと、「それは山南さん、ちょっと身勝手じゃない?残された土方のことも考えてよ」と、思えるところもあります。
まあ~山南敬助と土方歳三は切り離して考えられないというわけで、やはり避けては通れぬ道と言えるでしょう(苦笑)

それぞれの呼び名にも拘っていることが伺われます。
これは近藤勇、土方歳三、山南敬助の三人の関係においてですが、隊士らの前では、山南敬助のことを「やまなみさん」であり、土方は「やまなみ先生」と呼ぶこともあります。そして土方歳三のことを「ひじかた君」と、呼びます。しかしこの3人だけの間では、山南敬助のことを「サンナン」、或いは「サンナンさん」と呼んでいます。そして土方歳三のことを「トシ」と呼ぶのです。
近藤や土方が「サンナン」と呼ぶ場面では、私自身、胸がキュンとなります。山南敬助が議論の場面で怒りを持って「トシ!」と呼ぶ時には胸が痛むのですが、そうでない場面で「トシ」と呼ぶ時には私の方が照れてしまって(笑)

今度は、デビュー作である『歳三 往きてまた』を読んでみよう~そして山南敬助が主人公の小説を書いてほしいな~なんって、思ったりしているわけです。
by eri-seiran | 2005-12-04 19:26 |  本

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