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関西に住む監察方より報告

私のこれまでの人生において、落語について一番はまったのが大学生時代でした。友人2人が大学の落研に入っていたため、色々と勉強させてもらったり、落語を聞きに行ったりしていました。また落研の人たちとも親しくさせてもらい、その中の1人が大学卒業後、ある落語家さんに弟子入りされ、何回かその人の寄席会にも行かせてもらいましたが、プロの世界はやっぱり厳しかったようで、その方は数年後に辞めちゃいました。

ということで、それから長い年月を経て、『新選組!』つながりで落語を聞く機会にも出会うことに。ただ山崎烝こと桂吉弥さんは同じ関西でありながら、生で見たことはあっても聞いたことはないのです。ごめんなさい。

さて昨夜の『文珍・南光のわがまま演芸会』では、ゲストとして登場した途端、「この顔をよ~くご覧下さい。なんかピンときませんか?」と、桂南光さんが観客に問い掛けるのですが、山崎烝ですから、あまりピンと来なかったみたい(苦笑)。そして大河ドラマ『新選組!』で山崎烝という密偵の役で出ていたと紹介しても観客の反応は今ひとつ。山崎自身、「反応が今いち」と仰っていました。江戸での寄席では、吉弥さんが新選組の名前を出しただけで、観客が大きく反応してくれるらしいので、戸惑ったみたい。南光さんがフォローしてくれておりましたよ(苦笑)。
この秋からの朝ドラの『ちりとてちん』に出演することについては、フォローもあってか、朝ドラは強いのか、先ほどよりも拍手が大きい。
本篇の初めは南光さんの落語。吉弥さんゲスト出演ということもあってか、演目は「ちりとてちん」でした。

その後に吉弥さんの落語。なんと演目は「七段目」。
そう、若旦那が歌舞伎好きで、歌舞伎役者になりきりって色々と演じるのです。歌舞伎の色々な演目やそのキャラクターがたくさん出てきて、歌舞伎役者の名前も出てきたり。
吉弥さんが演じるキャラクターのいくつもの声が素敵で、動きも上手かったです。最後の落ちも良かった。

枕は、『新選組!』で中村勘太郎君とご一緒させてもらった縁で、お父さんである中村勘三郎さんの襲名披露松竹座を観に行ったけれど、料金が高いですね、しかし今日のお客さんに無料で観て頂いているというものでした。ここはお客さんも大受け。

この番組の最後は、吉弥さんの落語を聞いた観客に感想を書いてもらい、それを元に楽屋で、文珍さん、南光さん、そして吉弥さんのトーク。先輩2人を前にして、ちょっと緊張している山崎ではなく、吉弥さんが可愛らしかったわ。入門した頃の吉弥さんを知っているわけで、色々と誉めたり、先輩としてアドバイスをしておりました。
アンケートの中に、師匠である吉朝師から吉弥につなぐ「七段目」を感じましたというものがあり、とても嬉しそうでした。

南光さんから、「役者をやっている時と噺家をやっている時と違いますか?」という質問に、待ってました、ここで『新選組!』の時の話が出て参りましたよ。

要約するとこんな感じです。

噺家と役者は違うものだと思っていたが、三谷幸喜さんに、横に香取君がいてもオダギリがいても、カメラが回ったら、君が主役だから好きなようにやってくださいと言われたそうな。
その頃、落語家として悩んでいた時期で、全く落語と関係ない三谷さんにあなたの好きなようにやってくださいと言われたことがカルチャーショックで、落語家としても良い影響を受けたらしい。


三谷さん、色々な人たちに大きな影響を与えたんですね。

とにかく演目の影響もあって、とても楽しめましたよ。
と言うわけで、この番組が江戸や他の地方でも深夜などに遅れてか、あるいは総集編で放映されたりするのか、よくわかりませんが、関西に住む監察方より山崎烝こと桂吉弥さんについての報告でした。
by eri-seiran | 2007-07-07 09:44 | 『組!』の愛しき役者たち

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