『秘密の新選組』

三宅乱丈さんのコミック『秘密の新選組』は、とんでもない発想が面白い。
このコミックは色々な意味で、意見が分かれるところだろう。
新選組の漫画を受け入れられるようになった身、れっきとした大人である身としての私的な感想は、面白いし、奥が深いと思う。

大まかなストーリーはこんな感じです。
新選組には秘密があった。男の体の中にも女の体を作るホールモーンが眠っているらしく、ある薬を飲むとそのホールモーンが目を覚まし、女性の胸になってしまう。そんな薬を監察方の山崎烝が持ってきて、女性である方が探索しやすいということで、山崎や斎藤一はその薬を使って探索にあたっていた。この薬の効き目は4,5日もすれば無くなってしまうので問題はなかった。またこの薬の存在については、近藤、山南、土方、斎藤、永倉の一部の幹部のみが知っていた。そして長州尊攘派の探索にて、初めて山南敬助がその薬を飲んで、女になって探索にあたった。その山南敬助が、近藤が驚くほどいい女に化けられた。その時、近藤は思った。女が似合う男もいるものだな~と。そこから、大変な出来事が起きてしまったのです。
近藤は、土方と、薬の存在を知らない左之助、平助、総司に山椒としてその薬をうなぎにかけて飲ませてしまった。そして自分も面白半分で飲んだ。
5人は女になってしまった。それも池田屋事件を前にして。また間違った薬の服用の仕方をしたために、普通なら4,5日もすれば元に戻るのに、いつまで経っても戻らない。そして外見だけでなく、個人的な差があるものの内面も女になってしまった。
これまで男所帯だった新選組に女がいるようなもの。これまでの同志という間柄だけでもなくなってしまう。そこには男として、女としての愛が芽生えてきてしまうというわけです。それが両思いであれば、まだ問題は少ないと思うのですが、片方はそんな想いは全くないから、大変。男として、また女として相手に愛が芽生えた方々は下記の通りです。

土方歳三 → 近藤勇(土方本人は否定しているが、周りから見るとそれは愛である。)
藤堂平助 → 永倉新八(池田屋事件の時に永倉に命を助けてもらってから、乙女全開の平助)
斎藤一 → 原田左之助(斎藤は左之助の艷姿に悶々としながらも、迷った時には剣を見て、忠義に生きようとする。)

もう一人薬を飲まされた沖田総司には愛というものは関係なく、夜に刀を持たずに一人で出掛けたところ、災難が起こり、そのために温厚な性格だったのに変わってしまう。

こんな状況なものですから大変。この秘密を知っているのは、試衛館派のメンバーと島田魁と山崎烝。と言うわけで、ただ今冷静な判断ができるのは、山南、永倉、井上といったところでしょうか。

この『秘密の新選組』が面白いと思う一つは、この大変な秘密によって、新選組の歴史が作られるということ。例えば、何故、池田屋事件で沖田が失神したか?何故、局中法度が作られ、その中に脱走したら切腹があるのか?等など。経過はどうであれ、結果は今のところ、新選組の歴史通りにほぼなっている。
また、平助の乙女心はわかるな~そういう風に思ってしまうよねとか。こういうことあるような~女性には等など、女性の立場から理解できるところも面白い。
そして感情を剥き出しにする土方もかわいい(笑)。

ただ今、第2巻まで出版されており、禁門の変までです。
この後、平助が江戸に行く理由、山南の切腹の理由もちょっと見えてきましたが、薬を飲まずとも美しいと思われる伊東甲子太郎の登場がどのような影響を及ぼすのか、非常に楽しみでございます。

山南敬助が近藤に薬を飲まされなくて良かった。最初の探索のために薬を飲んで女性に変身しただけでも、私の方が照れてしまった次第ですから。
しかしこの事件のきっかけは、薬を飲んで女性に変身した山南敬助がいい女だったことから始まっているんですけれどね(苦笑)。
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by eri-seiran | 2006-10-30 22:09 |  コミック/アニメ/ゲーム

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