人気ブログランキング | 話題のタグを見る

新年度スタートの1日目は歌舞伎鑑賞

昨日の新年度スタートの1日目、午前中は働いて、午後から大阪へ行って参りました。
大阪の松竹座での第四回 浪花花形歌舞伎を鑑賞するために。
はい、12月に南座での吉例顔見世興行を観てから、また観に行ける時を密かに狙っていました。それも片岡孝太郎さん出演のもの。

私も堺雅人さんの舞台鑑賞なら東京まで行きますが(それに合わせて別の目的も入れるのを忘れない)、今回、片岡愛之助さんを観るために関東方面から来られた方も少なくないようでした。

今回、私が一番楽しみにしていたのは、 『色彩間苅豆 かさね』でした。色彩間苅豆いろもようちょっとかりまめと読むそうな。




不義密通の間柄になってしまったかさね(片岡孝太郎)と与右衛門(片岡愛之助)。心中をしようと約束したのに、書置を残して去って行った与右衛門の後を追うかさね。二人の仲を切々と語り、また自分は身籠っていることを打ち明けるクドキはやはり胸キュン(笑)。流石の与右衛門も覚悟を決めてかさねと心中をすることを決意。
そんな時、川に草刈り鎌が突き刺さった髑髏と卒塔婆が流れてきて、それは昔、与右衛門が殺したかさねの父親の髑髏と卒塔婆。そう、かさねは与右衛門が自分の父親の仇だとは知らなかった。与右衛門はびっくりして卒塔婆を折るが、その途端、かさねの顔が変貌し、片足も利かなくなり、その有様は与右衛門に殺された時のかさねの父親と同じ。ここの変わりようが見事。変わり果てたかさねの姿を見て、与右衛門は因果の恐ろしさを知り、かさねを殺して、その場から逃げようと。ここでの立ち廻りもすごい。髪も乱れ、どんどん変わっていく姿も見事。かさねの怨念によって引き戻される与右衛門。
前半は恋心を切々と訴えるかさね、後半は嫉妬と怨念を持ったかさね。女の静と動の変化がなかなか良く、本当にお二人とも迫力の演技でした。

第三部の「夏祭浪花鑑」も観たんですけれどね、これは序幕・二幕目・大詰とある中で、孝太郎さんは序幕のみの登場でしたが、愛之助さん演じる団七九郎衛の女房役お梶で、かさねとは全く違うタイプの女性。夫婦円満ですし、亭主が他の男とけんかしているところを止めに入るという強さもあり。こういうタイプの女形もいいな~

ところで話は変わり、この演目の最後で団七九郎衛が舞台で実際に水をかぶるのですが、そのシーンを観て、先日、WOWOWで放映された『志の輔らくごin PARCO 2007』での「中村仲蔵」を思い出しました。水が客席まで飛ばないかしらと。

「曽根崎心中」も良かったです。平野屋が出てきたよという違う喜び方もあったり(苦笑)。
またお初役の中村扇雀さんも綺麗だったな~また徳兵衛役の中村翫雀さんが第三部の「夏祭浪花鑑」では、釣船三婦という面倒見が良い、粋のある老侠客を演じておられました。これが徳兵衛とは年齢もさることながら、全く違うタイプの役でありましたが、なかなか良かった。
今回、中村翫雀さんと中村扇雀さん兄弟もいいな~と思ったり。
歌舞伎にはまりそうな自分が怖い今日この頃でございます。
by eri-seiran | 2007-04-02 10:30 | エンターテインメント

山南敬助をメインにしたブログです。ホームページ『山南敬助 赤心記』共々よろしくお願い申し上げます。


by eri-seiran