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江戸での歌舞伎鑑賞

今日は久しぶりに日曜日がお休み。土日に関係ない仕事なものですから。しかしこれから休日出勤だ!誰がこのような状況にした!
自分です(苦笑)。
何時に行かなければいけないというものはないので、仕事が片付けられて、大阪での映画『壁男』を観に行ける時間に間に合うように帰ってこられたらいいので、記事をアップしてから行こう。

江戸での歌舞伎鑑賞の記事、歌舞伎ファンの先輩であり、歌舞伎座での夜の部を一緒に鑑賞した七織さん、ふみさんに託してスルーしようかと思ったのですが、昼の部の『赤い陣羽織』は私しか観てないし。これがメインだったし。
と言うことで、歌舞伎座での芸術祭十月大歌舞伎新橋演舞場の昼の部の十月大歌舞伎から演目をピックアップして簡単に感想等を書きます。

歌舞伎座での芸術祭十月大歌舞伎 昼の部と夜の部より
観劇日 10月22日(月)
配役はこちらより
みどころについてはこちらより

『赤い陣羽織』
風采のあがらない、でも人はとてもいい40代のおやじ@錦之助。そんなおやじにほれ込んだおやじの女房@孝太郎。サイトのみどころでは、美人で気だても頭もいい、出来すぎた女房と書いてありましたが、美人で気だてもいいというのは感じられたけれど、頭もいい、出来すぎたというところまでは感じられなかった。購入した筋書きには見目麗しい女房ということだけ書いてあったので、それなら納得。
この作品は木下順二の民話劇調を昭和30年に初めて歌舞伎化され、40年以上ぶりの復活作品とのこと。もちろん孝太郎さんも初めてのお芝居で、初めての役。作っていく中で変わってきたものもあるんでしょうね。
風采のあがらないものの、とてもやさしく、女房を愛しているというおやじ、またそんなおやじを心の底から愛しているという女房でした。二人のやり取りはとてもコミカル。女房は元々、茶屋で働いていたそうですが、以前はお堅い部分があったのだろうけれど、おやじと一緒になってから、本当の自分をさらけ出せるようになったのかな~とか、想像したり。

私がこれまでに見たことがない孝太郎さんの女形であり、奇麗と言うより、容姿からしぐさまで可愛らしかったです。また全体的にコミカルで、ほのぼのとしており、またお代官の奥方@吉弥によって引き締められているところもあり、面白く楽しい演目でした。

『怪談 牡丹燈籠』
七織さんとふみさんと一緒に鑑賞。私が関西から上京して観に行くということで、私の日程に合わせて下さいました。
ゴールデンコンビと言われている仁左衛門さんと玉三郎さんの共演を生で初めて見たのですが、さすが~と言うしかない。
夫婦になって年月が経った下男伴蔵@仁左衛門と伴蔵女房お峰@玉三郎の二人のやり取り。テンポがよく、突っ込むタイミングなど本当に楽しくおかしく。笑いが止まりませんでした。息のあった二人のやり取り、他の役者さんたちも良く、安心して観ていられるというものがありました。
後半はお金によってこれまでの夫婦ではいられなくなり、ラストは伴蔵によってお峰は殺されるのですが、『女殺油地獄』ほど、あまり残忍さや悲惨さはなかったのですが、ここの度合は難しいのだろうな~と思いました。このシーンを観た時、4月に大阪松竹座で観た愛之助さんと孝太郎さんによる『色彩間苅豆 かさね』を思い出しました。
そして夫婦仲があまり良くなくなってきたものの、伴蔵が女房お峰を殺してしまったところに納得できませんでしたが、ここはあまり追求しなくてもいいところらしい。

昼の部で体力が消耗していましたが、とても素晴らしい舞台で、またお二人とご一緒でき、体力も復活した次第です。そして観終わった後、いつか下男伴蔵@愛之助、伴蔵女房お峰@孝太郎で観たいな~と思った次第です。


新橋演舞場での錦秋演舞場祭り 昼の部 十月大歌舞伎 
観劇日 10月23日(火)
配役はこちらより
みどころについてはこちらより

これは歌舞伎座での孝太郎さん出演がなかったら、これだけをわざわざ江戸まで観に行くところまではしませんでした。ただこの演目の発表があった時には、観たいと思いました。だから山南敬助ゆかりの地めぐりはいつでもできますので、こちらの方を優先したわけです。
中村屋親子の『連獅子』は、TVで何回も観ていましたので、いつか観たいな~と思っていました。そして『俊寛』は私が孝太郎さんに恋に落ちた演目。これを別の役者陣で観てみたいという思いがあり。

『俊寛』
去年の12月に観た松嶋屋による『俊寛』の記憶が定かでないのもあるのですが、松嶋屋によって、また中村屋によって、それぞれ違うんだな~ということ、それぞれの違いを観るのも楽しいな~と言うことがわかりました。また勘三郎さんのこのようなシリアスな役もいい。
もちろん海女千鳥@七之助君、良かったですよ。良かったです。
でも観終わった後、いつか、海女千鳥@孝太郎を再び観たいな~と思っちゃいました。

『連獅子』
観られて良かった。本当に良かった。
3人の息の合った動き。乱れぬ動き。すごい、すごかった。
この演目、動きが激しく、観ながら、勘太郎君の足、大丈夫かしら?と心配になり。だからこそ、胸が熱くなったりもしたわけで。

歌舞伎役者としての技能はもちろんのこと、やはりDNAを感じずにはいられない。血縁が歌舞伎の楽しみの一つでもあるということを目にしたことがありますが、それだけではないけれど、それはあると思うし、私が歌舞伎にはまっている一つの理由でもあります。
それを強く感じられた舞台でした。

と言うことで、やっと江戸での歌舞伎鑑賞の記事をアップできました。ほっと一息。
by eri-seiran | 2007-10-28 10:51 | 歌舞伎

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