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天保山から船に乗った新選組

記録に残っている江戸・多摩における山南敬助ゆかりの地は制覇し、同じ所に何度も行ったり、また山南が居た、訪れたと思われる所と所の距離間を知りたくてガツガツと歩いたりしております。
上方における山南敬助ゆかりの地も制覇したものの、新選組ゆかりの地で行けていない所はまだまだあります。しかし関西に住んでいるといつでも行けるという気持ちがあってしまい、これはいかん。
その一つに大坂の天保山があります。
ただ天保山にある海遊館には3回ほど行ったことがあるのですが、連れて行くという立場だったし、新選組にゾッコンはまっている時期ではなかったこともあり、ここが天保山だ!と言うことにはなりませんでした。

文久4年(1864)1月、江戸から船で天保山に着き、上方入りする14代将軍徳川家定公を出迎えた新選組。この時、山南敬助も出迎えたかどうか難しいところですが、私はすでに岩木升屋事件が起きて、山南は静養しており、出迎えることはできなかっただろうと見ております。

鳥羽・伏見の戦いに敗れた新選組は、慶応4年(1868)の1月7日に大坂城に入りました。
そして1月9日、永倉新八らが乗船した順動丸、翌日の10日に近藤勇、土方歳三らが乗った富士山丸が天保山沖を出港し、江戸に向かいました。
将軍を出迎えたのも冬、鳥羽・伏見の戦いに敗れてここから船に乗ったのも冬。
これは冬に行かなければと思っていたので、『ちりとてちん』の撮影見学に行く前に、こちらへ行こうと決めました。まあ~こちらにはいつでも行けるので、期間限定である『ちりとてちん』の撮影見学に一日費やすのも良かったのですが、体力的にしんどいだろうという考えもあり。

有りがたいことに、天保山から大阪湾を周遊してくれる観光船があるのです。そうなんです。冬にこれに乗りたかったのです。
その船の名は富士山丸でもなく、順動丸でもなく、サンタマリア。
詳しいことはこちらより

こんな寒い時期に乗る人がいるのかな~と思いながら、12時発の船に何とか間に合い、乗ったところ、十数名といったところでしょうか。
しかしみなさん純粋な観光、またデートという感じで、新選組に浸っていたのは私だけでしょう。
船が出航し、岸を離れて行く時はなんか本当に淋しい気持ちになり。またとてもとても寒く。しかし彼らはもっともっと寒かったんだろうな~とか、どんなことを思ったんだろうとか、もういろんな事が頭の中を駆け巡りましたよ。
悔しかっただろう。悲しかっただろう。つらかっただろう。原田左之助は落ち着いたら妻子を迎えに来ようと思っただろう。
そして私は山南敬助、藤堂平助、井上源三郎はみんなと一緒に帰れなかったということを実感しちゃいました。あ~つらいよ。浸りすぎ(苦笑)。

さてこちらが乗船したサンタマリアです。
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船から見える現代の景色です。
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昔は遠くに大坂城が見えたのかな?
どんよりした冬雲の切れ間から青空が見えたり。
当時の天気がどうだったかはわかりませんが、彼らの心はこの日の雲のようにどんよりしていただろう。いやそれ以上のものだっただろう。
これは、新選組ゆかりの地めぐりとして、良いですよ。
山南敬助はここから船に乗っていませんが、乗っていないからこそ、感じられるものがありました。山南ファン、新選組ファンの一人としてお勧めします。

船が岸から離れていく時の気持ちは結構きちゃいます。
船は大坂からどんどん離れていくわけではなく、50分間、遊覧するわけで、最終的には出航したところに戻ってくるので、私のようにかなり浸ってしまうと、あれ?帰ってきちゃったとなって、ちょっと拍子抜けしてしまいますが(苦笑)。

山南敬助、及び新選組を十分に堪能してからNHK大坂局に向かったのですが、これが大坂城の大手門のすぐ近く。鳥羽・伏見の戦いに敗れ大坂城に入ったのは慶応4年1月7日。これを新暦で考えると1月31日。私が天保山から船に乗って、大坂城の大手門近くまで来たのは1月31日。あ~つながっていた。
大坂城入りして、そして天保山に向かった新選組。私は天保山から大坂城近くまできたわけで、新選組が辿ったコースとは逆行してここに辿り着いたんだね。
そんなことを思いながら、NHK大坂局に入ったわけですが、その時から今日は自分に運があるような気がなんとなくしていたんです(笑)。
by eri-seiran | 2008-02-04 12:46 | 新選組

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